こちらの世界:モチベーション<OS3.0>
この図は『世界に通用する子どもの育て方』からの抜粋です。
ダニエル・ピンクの『モチベーション3.0』に言及し、コンピュータのOSが適宜アップデートされていくように、時代の変化とともに人のモチベーションも変化していることを説明した図です。
「産業革命」後の<OS2.0>は外発的動機で、目的は罰を避けるか報酬を得ることでした。大型の機械で大量生産するために、人が同じ時間に工場に集まり、単調な作業を繰り返すのが仕事でした。人が指示命令通りに動かないと大量生産できなかったのです。ちゃんとやっている人には報酬を与え、できない人には罰を与えて、目標を達成することで社会が豊かになっていきました。
動因は、その報酬を得たい、罰を避けたいという思いであり、指示や命令で動きます。
社会は長い間、この<OS2.0>で動き、教育はみんなと同じようにできる子どもを作ってきたとも言えます。
一方、今は「情報革命」後の時代。
<OS3.0>は内発的動機で、目的は、人が生まれながらに持っている好奇心を満たしたい、成長してもっとうまくなりたい、人の役に立ちたい、人の喜ぶ顔が見たいなどで、内側から湧き出るそのこと自体をやりたい気持ちが、モチベーションの源泉となります。
これを読んだとき、自由を感じてふっと楽になりました。好奇心、自己成長、他者貢献を目的にして日々の生活を過ごせたらどんなに楽しいだろうと。
特に息子にはそんな動機で生きてほしいと強く願いました。
しかし、本書で紹介されているスキルを実践しようとするものの、なかなかできない自分がいました。
具体的には、息子のネガティブ感情をそのまま受け入れるというステップを飛び越えて、この現状で最適だと思われる解決策に行ってしまうのです。
批判や小言、指図、命令はもう一切しないぞと思いながら、細々したことを言ってしまう。
どうしてできないんだろう?
と考えているうちにある言葉に出会いました。
汚れた教育環境で育ってきたから
次世代ファミリーコーチングファウンダーのみぽりんが「汚れた教育環境で、ど根性で育ってきちゃったんだなーって。」とおっしゃったときに、まさにこれだ!と腑に落ちました。
自分の育ってきた時代を振り返るとまさにど根性。
ちょっと古いのですが「巨人の星」の星飛雄馬。あの大リーグ養成ギブスがかっこよかった時代です。
部活も体育会系で、先輩後輩の上下関係が厳しく、学校で会釈しなかったと放課後に部室に呼び出されたり、水を先に先輩よりも飲まないなど、今思うとわけわからないルールが満載です。
顧問の先生からはダメ出しの雨嵐。そこでなにくそと這い上がったものだけが、強くなれる、まさにど根性。
いったん社会にでても、売り上げが芳しくなかったり成績が悪ければ、上司から叱責されるか、ひどければ減給、成績優秀なら昇給や昇格、それがモチベーション。
他に思い付くのは、他者との比較で優越感を得ること。学校では成績優秀順に張り出されたり、会社では昇進など。
まさに報酬を得たいか、罰をうけたくないというまさにモチベーション<OS 2.0>の価値観で生きてきたのです。
「わたしなんて、まだまだダメだ。努力が足りない」と自分を責めて追い込んでやっとなんとかしてきた、という間違った成功体験が染みついていたのです。
私自身が心のどこかで自己否定しているから真に幸せとは言えず、ついつい子どもにもそれを押し付けてしまっていたのですね。
その原因が、「自己否定こそ成功の秘訣」と勘違いしている自分だったのです。
こちらの世界:ティール時代
*出典:ティール組織とは?3つのエッセンスの基本を実務的に丁寧に解説! (nol-blog.com)
そのことを確信するきっかけとなったのが、天外伺朗著『ティール時代の子育ての秘密』です。
ここで出てくる「ティール」は、『ティール組織ーマネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』の著者フレデリック・ラルーの造語です。
ティール組織は全体性とコミュニティ―を目指して努力し、個人も組織もまるで生命体のように自己修正し進化し続ける組織です。
『ティール時代の子育ての秘密』では、
F・ラルー『ティール組織』は人類の意識が進化した結果、新しい組織運営が出現してきた、という内容ですが、意識の進化は組織運営のみにとどまらず、社会のあらゆる局面に展開されます。その新しい時代を「ティール時代」と呼ぶことにします。
先ほどのモチベーション<OS3.0>も、この「ティール時代」も新たな意識、価値観をもとに成り立つ世界です。
もう、そういう時代なんだな。
ど根性で自分を追い込まなくてもいい、意識を変容させ、内側から湧き出るやりたい気持ちをドライブにして行動していい時代なんだな。
こ・ひ・し・た・ふ・わ・よ
前出の『ティール時代の子育ての秘密』から著者の天外さんが気になって
『分離から統合へ「人類の目覚め」を紐解く二つの異なる切り口』を続けて読みました。
さらにスピ色が強くなって、以前なら「わたしには合わないな」とやめてしまっていたかもしれないのですが、今回は一気に読みました。
こちらの世界の住人になるにはどうしたらいいんだろう、という疑問を解決したかったからです。
第一部の並木良和さんの講演の抜粋です。
目を醒ましていくにつれて、「自分が愛そのものだったんだ」ということがわかるようになります。つまり言葉じゃなく、意識じゃなく、「私って愛でできていたんだ」ということが体感でわかるようになるのです。
「ありのままの自分で存在することこそが、愛で存在することになる」。そんな風に自分につながっていきさえすれば、必要なことはすべて起こる、知る必要のある事すべてを知ることができる、という意識になって本当の意味で平和になるんですね。
ちょっと前の私なら、「何言っているの????」と全く理解できなかったと思います。
今回は、アドラーの自己受容と同じではと思いました。(詳しくはこちらのブログで書いています。)
要するにありのままの自分を受け入れる、そのままで素晴らしいと自己受容することなのかな、と。
セルフコンパッションと言いかえられるかもしれません。
あなたができること、それは『こひしたふわよ(心地よい、惹かれる、しっくりくる(スッキリする)、楽しい、腑に落ちる、ワクワクする、喜びを感じる)』に従って、出てくるネガティブな周波数を手放していくこと。こうして、日常という、あなたの現実のすべてを使って、目を醒ましていくことができるのです。
「わたしはわたしのままでいい、かけがえのない存在。それは他の人も同じ」と自分や周りの存在価値を認めていれば、人は放っておいても、自分の内なる動機に従って行動するようになる。
自己否定してようやくできるようになった自分の成功体験はすべて忘れて
「今の自分で十分すばらしい」と自己受容し
こひしたふわよに従って生きる世界
自由でワクワク、喜びに満ちた新しい世界にようこそ!