イタリアは欧州各国に先駆けて新型コロナウイルス(以後コロナ)感染者が急増しました。
2020年2月末から学校は休校、3月第一週からはほとんど毎日政令が出され外出制限になってかれこれ5週間です。
日本の家族や友達が、元気?大丈夫?日本に帰ってくればいいのにと連絡をくれ心配してくれます。
最初のころは、正直言うとわたしも当初は不安で仕方ありませんでした。この先どうなっちゃうんだろう、って。
でも、今は、この状況を逆に利用して新しいことを学ぶいいチャンス!という気持ちで日々過ごせています。
わたしがどうやって気持ちを切り替えることができたのか、日々の生活どう送っているのかお伝えすることで、少しでもご家族、お友達、みなさんの不安が少なくなればいいな、と願っています。
この記事でわかること
- コロナ下、自分がどのゾーンにいるか?【恐れ】【学び】【成長】
- 【恐れ】コロナ不安をなくすには
- 【学び】コロナ下、どういう行動をとるべきか【具体的行動4つ】
- 【成長】苦境をバネにさらに飛躍しよう
コロナ下、自分がどのゾーンにいるか?【恐れ】【学び】【成長】
こちらのチャートは友人がシェアしてくれました。コロナ感染がまだまだ続くイタリア、これまでの自分の心の動きにマッチしていておどろきました。
今、あなたはどのゾーンにいますか?成長のゾーンにいたらいいな、と思いませんか?
1か月半前のわたしは子供の学校が休校になり、自分の仕事と調整がつかずイライラしたり怒ったり、新しい状況にうまく対応できずにいました。夫とも衝突しました。
公園でワンコを散歩させていたら、警察にこっぴどく怒られたり、道を歩いているとバルコニーにいる女性から「コロナウイルスがいるよ」と叫ばれたり、もやもやする経験もしました。
コロナとは何か、自分がどう行動するべきなのか、情報収集しました。そして、これさえ注意していれば大丈夫と自分なりの結論がでました。
最近は、こうして家族と一緒にゆったりとした時間を過ごせていることに感謝の気持ちさえ抱く自分がいます。
【恐れ】コロナ不安をなくすには
コロナを恐れるのは人間として自然なこと
自分に言い聞かせましょう、未知のものを恐れるのは当然だ、と。お化け怖くない、怖くない、と思えば思うほどもっと怖くなったことないですか?
未知のものを恐れることが自分の身を潜在的な脅威から守ろうとする人間の本能である
私たちが毎年冬になると悩まされる季節性のインフルエンザもウイルスです。
コロナと何が違うのか?
季節性のインフルエンザは長年の経験があり治療法も確立されているので、もちろん罹れば重症化する恐れもあるものの、それほど不安にはならないというわけです。
コロナに関するニュースが、様々なメディアから目や耳に入ってきてしまいます。
ある日、イタリア軍用車が列をなしている映像とともに、遺体が火葬場に運ばれていくニュースを見ました。胸がキューっと痛くなりました。家族の方はこんな状況ではちゃんとお葬式もあげられない、と自分のことのように考えてしまったのです。
人は何も意識しないと悲観的に物事を見る傾向があるそうです。
遺族の方には本当にお気の毒ですが、自分を悲しい気持ちにさせるような情報は敢えてみない。
でも、自分がどう行動すればよいかを決めるための情報はほしい。具体的にどうすればいいの?
【学び】コロナ下、どんな行動をとるべきか?
主体的に自分の生活の質を上げる情報を選択する
勝手に入ってきてしまう情報、自分が取りに行かなくても目や耳に入ってきてしまうものをシャットダウンする。
例えば、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、TwitterやFacebook、LINEなどのトップニュースです。
逆に、主体的に取りに行く情報とは何か?
- 出所が一次データに近いもの(だれかからこう聞いたというものでない)
- 出所が責任を負っているもの(もし誤報だったら読者からバッシングを受ける、筆者が実際に行っている)
- コミュニティ内での情報交換
こういった情報源から自分の生活の質をあげる情報をとっていきます。先ほど書いた軍用車で遺体を運ぶニュースは敢えて知る必要がないということです。
ただでさえ、脳内のセロトニンの量が少なく不安になりやすい日本人、自分の生活の質があがらない情報を敢えてとる必要はないのです。
わたしが使った情報源
厚生労働省の新型コロナウイルス感染症について
一次データに近くて、国が(一応)責任を負っていますよね。隠ぺいしたりしたら国民からバッシングされる。
NHKの特設サイト 新型コロナウイルス
山中教授が自分の名前を看板に情報提供しているので、これも出所が責任を負っているといえます。
その他、Facebookの信頼できるコミュニティ内で情報交換しました。
Facebook内でシェアされたワシントンポストのシミュレーションが興味深いです。
コロナなどのアウトブレイクは、なぜ急速に拡大し、どのように曲線を平らにすることができるか
内容を読まなくてもいいので、シミュレーションを見てください。これをみて不要不急の外出は避けようと思いました。
また、息子のクラスメートのママ友が救急救命室で看護師をしています。現場の生の情報を得ることができました。彼女は「正直言って怖い」と私に言いました。「特にお年寄りは絶対に外出しないでください。スーパーなどの密閉された空間にはできるだけ行く頻度を少なくするよう」にとの細かな助言もありました。これは身につまされましたね。
そして最終的に、わたしなりのコロナの付き合い方を決めることができました。
具体的な行動4つ
コロナは接触感染と飛沫感染する可能性がありますが、空気感染はしないと言われています。
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- 3密(密閉、密集、密接)を避け、
- 衛生管理(手洗い、マスク)を心がけ、
- 規則正しい生活をして自己免疫力を高める
- 元気でも自分が感染させるかもしれないことを念頭に不要不急の外出は避ける
え、これだけでいいの?って思った方も多いのでは。これって政府や専門家が言っていることと同じでは?
はい、いろいろ情報を主体的にとった結果このような結論になりました。
イタリアではハグやキスなどの習慣があるので日本と比較すると拡大が急速に進んだ原因のひとつではないかと言われています。
また、マスクは病人しかしません。予防のためにマスクをするという習慣はありませんでした。現在は「マスクなどで鼻と口を覆うことより,自己と他者を保護することを義務付ける」という州知事令がでています。日本は予防的にマスクをする習慣があってよかった。
外出については、自治体の命令に従わなくてはいけません。現在イタリアでは
・屋外におけるスポーツ及び運動の禁止。自宅付近で行う場合を除き,一人で行う場合を含む。
・犬を連れて外出する場合,自宅より200メートル内にとどまることを義務付け。
と決められていて外に出て気分転換もままならないです。できる範囲でやるしかありません。子供たちは門の外に出ず、アパートの中庭で遊んでいます。
ただ、高齢者の方と持病を持っている方は感染すると致死率が高いという報告があるので特に注意が必要です。
イタリアでは感染が拡大したころちょうど2月中旬のカルニバーレ休暇中で、休暇後とられた措置はミュージアムの休館と学校の休校。多くの若者は長期休暇になったのをいいことに旅行しました。これも爆発的に感染者が増えたひとつの原因と言われています。もし、感染していたとしたら移さないよう気を付けることも必要なのです。
最後に、おばあちゃんみたいなこと言いますが、基本はよく食べ、適度な運動をし、よく眠るです。そうすると、この逆境を逆に利用してやるぞ、くらいの気持ちになります。
【成長】苦境をバネにさらに飛躍しよう!
テクノロジーで意外となんとかなるし、時間ができた
写真は市庁舎に掲げられているスローガン”andrà tutto bene” 「すべてうまくいくよ、何とかなるさ」という意味。
イタリアで合言葉になっています。ポジティブですねぇ。
4月10日にイタリアは移動制限は5月3日までに延長されました。夫も自宅でテレワークしています。わたしはもともと在宅ワーカー。子供はオンラインで授業を受けています。テクノロジーがあれば工夫次第でいろいろできるものです。
我が家のモットーはBe creative! 当初はごちゃごちゃ、もやもやしたりしながら試行錯誤し、もんでもんで正解に近いところに落とし込むことができました。
ある日、ふっと気が付いたんですね。子供を学校や習い事に送り迎えする時間が浮いた分、時間があるぞって。夫も会社にワイシャツを着ていきませんから洗濯の量も減ったりして。
これは?
今までやりたくてもできなかったこと、時間がかかりそうで尻込みしていたことをやるチャンスでは?と気づいたのです。そして、このブログを立ち上げるに至りました。こんなチャンス二度とないかも、と今は感謝の気持ちさえ芽生えています。
アフターコロナ? ウィズコロナ?
かつて経験したことのない状況に遭遇しています。これからも、さらにコロナ以上に悪いことが起こるかもしれないし、起こらないかもしれない。それは誰にもわかりません。今後予測に頼らず生きるにはどうしたらいいのか考えるいい機会だと思っています。
外出禁止になってからほぼ毎日宅配の人がわたしたちのアパートにきます。20世帯のだれかしらがアマゾンで物を購入している。このビジネスモデルは今回のケースでは強かった。インターネットなどのインフラ、アプリ。家でできる娯楽系(Netflix、Disney, Amazonなど)。わたしのジムのインストラクターは利用者の要請でオンラインレッスンに切り替えました。
一方飲食業界は存続の危機です。
働き方は、副業が当たり前になる、リモートワーク、時短勤務。成果報酬型にシフト。
ひとつの収入源ではなく、夫婦共働き、それぞれ副業もするなど複数の収入源。何本かの足があれば1、2本とれても立っていられる。
大企業から中小企業へ。
住む場所は、東京一極集中から田舎や海外へ。持ち家から賃貸へ。
お金は?ある程度の備えはあったほうがいい。固定費を極力減らして、緊急事態にも数か月~半年耐えられるようにする。その間に落ち着いて次の一手を考えられる。
こうやっていろいろ考えていると、流れはよりシンプルに、より小さく、よりレジリエントに。自分の生活はそうなっているだろうか、そっちの方向に向かっているだろうか、と考えるよい機会になりました。
まとめ:やみくもに不安にならず、この機会をバネにして成長しよう
朝起きてコーヒーを飲みながら、窓から外を見ると、きれいな青空。普段はトリノはスモッグが問題なのですが、今は街は静かで空気がおいしい。外出規制の唯一のメリットだな、と思ったりして。
家族が一緒にいられるのは普通はバケーションのとき。でも、そういう時はたいてい親は旅行で移動したり、あちこち観光したりでくたくたになるもの。こんなにじっくりとゆっくりと一緒にいられるのってなかったな、と気づきました。
少しでも不安が減って、よしやるぞって気持ちになっていただけたら幸いです。
参考文献
世の中は自分が思っているほど悪くなっていない、と気付きホッとしました。
これは勝間和代さん推薦の本で、そうでなかったら絶対手に取っていなかったし、また読み切れてもいなかったと思います。難解なな内容ですが、「これはどういうことだ」「著者のタレブさんは何を言おうとしているんだ」などともがきながら読みました。